はじめに
磁気というものを日常気にして生活している方は少ないかと思います。
実は目に見えませんが日常ではパソコンやスマートフォンなどあらゆるものが磁力を発しています。
しかし、腕時計にとって磁気は天敵です。腕時計は部品が金属でできているため、磁力を帯びてしまうことがあります。
これを磁気帯びと呼ぶよ。
今回は腕時計と磁気との関係について解説してゆきます。
磁気帯びしてしまうとどうなる?
一番大きな影響としては腕時計の精度が落ちてしまいます。元々は1日で数秒しかずれなかった時計が、磁気を帯びると数十秒もずれてしまうなんてこともあります。
機械式時計では、機械の中の金属製の部品たちが磁力を帯びてしまい誤差が生じてしまいます。
クォーツ時計では、針を動かすモーターが磁力の影響を受けて誤差が生じてしまいます。
機械式もクォーツ式も磁気の影響を受けるよ!
耐磁性について
磁気に弱い腕時計ですが、磁気の影響を受けにくい「耐磁性」を持ったモデルも多く存在します。
日常生活で使うためには、耐磁性のある腕時計を選ぶことが非常に大切になってきます。
耐磁性の規格について
耐磁性を持つ時計はJIS規格にて第1種耐磁時計、第2種耐磁時計と分類されています。
腕時計の裏にこのようなマークがついています。左が第1種、右が第2種です。
それぞれ以下のような定義となっています。
- 第1種耐磁時計:直流磁界4,800 A/mに耐えられる水準
⇨(日常生活において。磁界を発生する機器に耐磁時計を5 cmまで近づけてもほとんどの場合性能を維持できる水準)
- 第2種耐磁時計:直流磁界16,000 A/mに耐えられる水準
⇨(日常生活において。磁界を発生する機器に耐磁時計を1 cmまで近づけてもほとんどの場合性能を維持できる水準)
第1種であれば日常の生活はよっぽど平気だよ
おすすめ耐磁時計
ロレックス ミルガウス
ロレックスの中の耐磁モデルです。ミル(1000)ガウスまで耐えられるということからこの名前がついています。
ちなみに1,000ガウスは80,000 A/mであり、第2種時計の規格を大きく上回ります。
ロレックスの中でも遊び心のある見た目をしており、色や針なども非常に可愛いモデルです。
オメガ シーマスター ダイバー300m
実は耐磁時計といえばオメガなんです。
ちなみにオメガはこのモデルだけではなく、ほぼ全てのモデルで超耐磁性を持っています。
その耐磁性はなんと1,200,000 A/m!
他の会社が霞んでしまうね…
耐磁性を持たせようとした場合、基本的にはムーブメントを磁力の影響を受けにくい素材のもので囲むことで磁力から守ります。
対して、オメガはそもそもムーブメントの部品を磁化しやすい金属ではなく非磁性素材で作っています。
これはオメガにしかできない固有の技術です。
まとめ
以上が耐磁性についての解説になります。
時計を選ぶ際に、耐磁性があるかどうか是非確認してみてください。
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