(2024/4/10 追記)同じKodoシリーズが最高額を更新
2024年に新発表となったKodoの最新作であるSLGT005が定価¥49,500,000でグランドセイコー最高額を更新しました。
SLGT003と同じ9ST1ムーブメントを搭載しておりスペックは同じとなっているものの、デザインは対照的となっています。
ムーブメントを「宵闇」のような艶やかな黒一色で仕上げた前作のKodo SLGT003に対して、今作のSLGT005は夜明け前の闇に淡い光が差す「薄明」のような、静やかなシルバー色に仕上げています。
はじめに
皆さんはグランドセイコーKodoをご存知でしょうか。
グランドセイコーから2022年に発売された時計であり、グランドセイコーの最先端技術を駆使した非常に特別なモデルとなっています。価格は4400万円とグランドセイコー内では最高額となっています。
ちなみに同じくセイコーのクレドールが国産では最高額の時計です。
今回の記事ではSLGT003の紹介と、おすすめポイントの解説をしようと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
SLGT003の概要
価格:¥44,000,000
世界限定20本
革新的なムーブメントを搭載したこちらの時計は、グランドセイコー最高傑作と名高いSLGT003です。
コンスタントトゥールビヨンという非常に高い技術を用いたムーブメントの奏でる刻音が心臓の鼓動を感じさせるような音であり、こちらの時計にはKodo(鼓動)という名がつけられています。
SLGT003おすすめポイント
コンスタントフォース•トゥールビヨン機構搭載
こちらの時計には、2つの複雑機構(作るのに非常に高い技術が必要な特殊な機構のこと)が搭載されています。非常に複雑な機構であるため、ここではざっくりとしたイメージを紹介します。
1:コンスタントフォース機構:巻き上げたゼンマイが解ける力をコンスタント(一定)に制御することで時間のずれを小さくする機構
2:トゥールビヨン機構:時計が縦の時と横の時では巻き上げたゼンマイの解ける力に差が出てしまうため、巻き上げたゼンマイ自体を回転させることで姿勢による差異をなくし時間のずれを低減させる機構
よくわからないかと思いますが、一つの複雑機構を開発するだけでも大変なのに、グランドセイコーは二つの複雑機構を組み合わせたムーブメントを完成させました。
基本的な日常使い性能
上述した通り、こちらの時計は非常に複雑で繊細なムーブメントを搭載しています。
一般的に複雑機構を搭載した時計は観賞用がメインとなるため、日常使いが想定されておらず防水性や耐磁性などが十分ではないものが多いです。
そんな中で、SGLT003は10気圧の日常防水と4800A/mの耐磁性を備えています。
こんな高級な時計を日常使いする人は非常に少数ですが、こういったところにも手を抜かないグランドセイコーの細かさに驚くばかりです。
日本国内最高額の腕時計
こちらの時計の価格は4400万円となっており、もちろん国産腕時計の中では国内最高クラスです。(同じくセイコーのクレドールブランドに4500万円の腕時計がありますので、そちらの時計が国産最高額です)
我々庶民からすると100万円の時計ですら買うことが難しい中で、4400万というのは想像もつかない世界です。
ちなみに次に高い腕時計もグランドセイコーのSBGD213です。こちらの時計については過去の記事で紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
GPHG2022受賞
GPHG(ジュネーブ・ウォッチグランプリ;Grand Prix d’Horlogerie de Geneve)は時計業界のアカデミー賞とも称される栄えある祭典であり、エントリーされたその年の新作ウォッチを対象にグランプリを決める催しです。
こちらの時計は2022年の「クロノメトリー(Chronometry)賞」を獲得しました。クロノメトリー賞は高い精度を誇る時計のカテゴリで、時計全体の完成度も審査対象となります。複雑なムーブメントだけではなく、仕上げの完成度やデザイン等も認められないと受賞ができない賞であり、腕時計としてのクオリティが非常に高いことが認められています。
ちなみにグランドセイコーは過去にも別カテゴリで2度受賞しており、名実ともに世界に誇れる腕時計メーカーと認められています。
まとめ
SLGT003は日本だけではなく、世界を見ても過去に類をみない完成度の腕時計です。
特にムーブメントの技術の高さは非常に高く、もし店頭でみつけた場合はぜひムーブメントの動きを見てみてください。私もいつかは見てみてみたいですが、世界限定20本ということでなかなかお目にはかかれないでしょう。
興味を持った方はその他の腕時計もぜひご覧になってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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